鉄筆文庫


鉄筆文庫008
知と熱
ラグビー日本代表を創造した男・大西鐵之祐
藤島大
本体価格1,000円(税別)
ISBN 978-4-907580-10-0
発売日 2016年10月21日
【内容紹介】
世界に真剣勝負を挑んだ「最初の男」は、寄せ集めの代表チームを、いかにして闘争集団「ジャパン」へと変革したのか――。戦場から生還後、母校・早大のラグビー復興と教育に精力を注ぎ、日本代表監督としてオールブラックス・ジュニアを撃破。ラグビーの母国・イングランドに初めて臨んだ代表戦では3対6の大接戦を演じた、戦後ラグビー界伝説の指導者・大西鐵之祐。闘争のただなかから反戦思想を唱え続けた男の79年の生涯を描いた傑作。第12回「ミズノスポーツライター賞」受賞作。
<解説>釜谷一平(元東京大学ラグビー部フランカー、Number編集部デスク。現在は学校法人履正社勤務)
<カバーデザイン>Kotaro Ishibashi
【藤島大】ふじしま だい 1961年東京都生まれ。都立秋川高校、早稲田大学でラグビー部に所属。卒業後はスポーツニッポン新聞を経て92年に独立。文筆業のかたわら都立国立高校、早稲田大学ラグビー部のコーチを務めた。2002年『知と熱 日本ラグビーの変革者・大西鐵之祐』でミズノスポーツライター賞を受賞。

鉄筆文庫007
中国四千年の智恵 故事ことわざの語源202
野口定男
本体価格800円(税別)
ISBN 978-4-907580-08-7
発売日 2016年5月23日
【内容紹介】
好評既刊『世俗の価値を超えて-菜根譚』の著者が、その2カ月後に刊行した名著を鉄筆文庫で復刻。「石に漱ぎ流れに枕す」「五十歩百歩」「柔よく剛を制す」「断腸」「泣いて馬謖を切る」「背水の陣」「明鏡止水」「羊頭狗肉」「禍を転じて福と為す」などなど、日本に長く伝わる故事・ことわざ202の語源をわかりやすく解説した啓蒙書です。装画/キリハリエ・Emi
【野口定男】
のぐち さだお 元立教大学文学部教授。専攻は中国哲学。1917年神奈川県横須賀市生まれ。1940年東京帝国大学卒業。1947年立教大学予科講師となり1951年文学部助教授、1959年文学部教授に昇格、1970年日本文学科長に就任。体育会野球部部長、全日本大学野球連盟専務理事などを歴任。1979年没。


鉄筆文庫006
日本国憲法 9条に込められた魂 
鉄筆編
本体価格500円(税別)
ISBN 978-4-907580-07-0
発売日 2016年3月14日
【内容紹介】
憲法改定論議が活発化するいま改めて読み直したい「日本国憲法」の全条文を読みやすい大活字で収録。また、新憲法作成に携わった幣原喜重郎首相(当時)が、9条発案に至る事情とその精神を語った憲法調査会事務局資料の全文を掲載するなど、付録を充実。
付録①年表 付録②ポツダム宣言(英文、日本語訳) 付録③非核三原則 付録④武器輸出三原則等 付録⑤幣原喜重郎先生から聴取した戦争放棄条項等の生まれた事情について(平野三郎氏記)
【幣原喜重郎】
しではらきじゅうろう 1872年大阪府生まれ。東京帝国大学英法科卒。外務省に入り1919年駐米特命全権大使。21年ワシントン会議に全権委員として出席。24年加藤高明内閣で外務大臣就任、4度の外務大臣を歴任。国際協調、恒久平和、共存共栄、対支不干渉の四原則に貫かれた「幣原外交」は親英米政策をとった。軍国主義が台頭し始めるとその平和外交は「軟弱外交」と称されるようになる。31年満州事変勃発により退陣。終戦後、昭和天皇の命により、45年10月6日に首相就任。新憲法制定に携わる。その後、進歩党総裁、民主自由党に移り衆議院議長を務める。51年死去。
【平野三郎】
ひらのさぶろう 1912年岐阜県生まれ。衆議院議長だった幣原の秘書官を努めた。49年から5期連続衆議院議員、66年から岐阜県知事を3期歴任。64年2月、『幣原先生から聴取した戦争放棄条項等の生まれた事情について』と題する報告書を憲法調査会に提出。94年死去。


鉄筆文庫005
ピエールとリュース 
著/ロマン・ロラン
訳/渡辺 淳
本体価格600円(税別)
ISBN 978-4-907580-06-3
発売日 2015年12月16日
【内容紹介】
18歳だったあなたへ――
戦時下のパリ。ノーベル文学賞作家が紡いだ、100年読み継がれる「悲恋」の物語。
1958年刊行の角川文庫版を復刻。第一次大戦下に執筆され、1920年に発表された「悲恋」の物語。パリに暮らす汚れを知らぬ若い男女の清純な恋愛が、醜く恐ろしい戦争の現実と、あざやかなコントラストをもって描かれます。私(渡辺浩章)は中学生の時にこの小説を角川文庫版で読み、不眠に陥るほどのショックを受けました。『翼』の岳志と里江子の恋にも通底する、傑作恋愛小説です。
【ロマン・ロラン】
Romain Rolland(1866-1944)1866年フランス中部のニエーヴル県クラムシーに生まれる。1880年パリに転居。エコール・ノルマル・シュペリウール(高等師範学校)卒業と同時に歴史の教授資格試験に合格。教鞭をとる傍ら戯曲や音楽評論を発表し、1913年に小説『ジャン・クリストフ』がアカデミー・フランセーズ文学大賞を受賞。1914年8月、スイス滞在中に第一次世界大戦が勃発、この地で戦闘中止を訴えた。1916年ノーベル文学賞受賞。戦後は反ファシズム活動に参加、第二次世界大戦中はナチスに抗しながら執筆を続けた。1944年没。代表作は他に『ベートーヴェンの生涯』、『戦いを超えて』、『先駆者たち』、『クレランボー』、『魅せられた魂』、『革命によって平和を』など。
【渡辺 淳】
わたなべじゅん 1922年12月三重県生まれ。東京大学文学部仏文学科卒業。東京都立大学名誉教授。仏文学者・(とくに演劇・映画)評論家。主要著・訳書:『パリの世紀末』(中公新書)、『スペクタクルの60年代』(平凡社)、『カフェ』『パリ・一九二〇年代』『現代演劇のゆくえ』(以上、丸善ライブラリー)、『パリ・開幕 劇場・映画館探訪』(丸善ブックス)、『映画と文学の間』(清水書院)、『二十世紀のフランス知識人』(集英社新書)、『喜劇とは何か』『映画の原典を読む』『断絶と連続』『外へ、そして外から』『記憶のアラベスク』(以上、未知谷)、ロラン・バルト『零度のエクリチュール』(みすず書房)、ジャン・デュヴィニョー『スペクタクルと社会』エドガール・モラン『映画 あるいは想像上の人間』(以上、法政大学出版局)、アンドレ・マルロー『王道』(講談社文芸文庫)など。



鉄筆文庫004
闘争の倫理 
スポーツの本源を問う
大西鐵之祐
本体価格1500円(税別)
ISBN 978-4-907580-05-6
発売日 2015年9月28日
【内容紹介】
戦場からの生還後、母校・早大のラグビー復興と教育に精力を注ぎ、日本代表監督としてオールブラックス・ジュニアを撃破し、イングランド代表には3対6の大接戦を演じてみせた、戦後ラグビー界の伝説の名指導者。「戦争をしないために、ラグビーをするのだ!」と説く、思想・哲学の名著を鉄筆文庫化。
<解説>藤島大(スポーツライター、『人類のためだ。』著者)
<推薦>岡田武史(FC今治オーナー、元サッカー日本代表監督)
【大西鐵之祐】
おおにしてつのすけ 元ラグビー日本代表監督。1916年4月7日奈良県生まれ。34年、早稲田大学第二高等学院に入学。同大学ラグビー部に入部し、37年にバックローで全国制覇。卒業後、東芝に入社。40年から終戦まで兵役、陸軍少尉でシンガポール作戦などに参加。敗戦を機に教育の道を志し、49年に早稲田大学講師。67年に教授。計3回、のべ9年間の早大ラグビー部監督などで幾多の実績を挙げた。また、ラグビー日本代表の強化に尽力し、64年にヘッドコーチ、66年に監督就任。68年のニュージーランド遠征でオールブラックス・ジュニアを破る。87年、早大教授を退任。89年、勲四等旭日小綬章を受賞。95年9月没。
【題字】 川原世雲 (東京書芸協会事務局


鉄筆文庫003
世俗の価値を超えて菜根譚
野口定男
本体価格800円(税別)
ISBN 978-4-907580-03-2
発売日 2015416
【内容紹介】
「菜根譚」は、約400年前に中国の洪自誠という人によって書かれた著作で、儒教、道教、仏教の思想を取り入れた350余りの断章からなる、日本でも長年にわたり読み継がれてきた処世訓です。本書『世俗の価値を超えて菜根譚』は、「菜根譚」の全文を紹介するものではありません。元立教大学文学部教授の著者が「菜根譚」の350余章を嚙(かみ)(くだ)き味わい尽くして、その神髄を、現代の読者にも理解できるようにと工夫を重ね、独自の編集と解釈を加えて編みあげたオリジナル作品です。
推薦文:伊集院静(作家、立教大学文学部OB)、推薦の言葉:横山忠夫(立教大学野球部OB会幹事長)、解説:渡辺憲司(立教大学文学部OB、元立教新座中学校高等学校校長)
【野口定男】
のぐち さだお 元立教大学文学部教授。専攻は中国哲学。1917年神奈川県横須賀市生まれ。1940年東京帝国大学卒業。1947年立教大学予科講師となり1951年文学部助教授、1959年文学部教授に昇格、1970年日本文学科長に就任。体育会野球部部長、全日本大学野球連盟専務理事などを歴任。1979年没。



鉄筆文庫002
反逆する風景
辺見庸
本体価格700円(税別)
ISBN 978-4-907580-01-8
発売日 20141030
【内容紹介】
『もの食う人びと』と表裏をなす傑作! 復刻に際し、書き下ろし原稿を含め、第6章を追加収録。鉄筆文庫第2弾。
鉄筆文庫版のオリジナル収録作品 「絶対風景」にむかうこと――前書きに代えて ●極小宇宙から極大宇宙へ(「日本経済新聞」) ●「絶対感情」と「豹変」――暗がりの心性(「文學界」)  花陰(書き下ろし) ●遺書(書き下ろし)  ●鉄筆文庫版のあとがき ●解説 「赤い背広、消えず」 藤島大
【辺見庸】
へんみ よう 1944年宮城県石巻市生まれ。早稲田大学文学部卒業。1970年共同通信社入社。北京特派員、ハノイ支局長、編集委員などを経て、1996年退社。1978年日本新聞協会賞、1991年『自動起床装置』(文藝春秋)で芥川賞、1994年『もの食う人びと』(共同通信社)で講談社ノンフィクション賞、2011年『詩文集 生首』(毎日新聞社)で中原中也賞、2012年『眼の海』(毎日新聞社)で高見順賞を受賞。近著は『青い花』(角川書店)、『いま語りえぬことのために死刑と新しいファシズム』(毎日新聞社)、『霧の犬』(鉄筆)、『絶望という抵抗』(金曜日)



鉄筆文庫001
白石一文
本体価格600円(税別)
ISBN 978-4-907580-00-1
発売日 2014725
【内容紹介】
東京の半導体メーカーに勤める田宮里江子は、ひょんな事がきっかけで、大学時代の親友の夫・長谷川岳志と10年ぶりに遭遇する。岳志は、親友の恋人でありながら、初対面でいきなりプロポーズしてきた男であった……。直木賞作家のTwitter連載小説として、新聞各紙(讀賣新聞、日本経済新聞)で取り上げられ話題となった恋愛小説。何度も読んで、何度も涙するという読者が続出した。鉄筆文庫の創刊第一作。
解説:梅原潤一
【白石一文】
しらいし かずふみ 1958年福岡県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。文藝春秋勤務を経て、2000年『一瞬の光』(角川書店)でデビュー。2009年『この胸に深々と突き刺さる矢を抜け』(講談社)で山本周五郎賞受賞。2010年『ほかならぬ人へ』(祥伝社)で直樹三十五賞を受賞。近著は『快挙』(新潮社)、『彼が通る不思議なコースを私も』(集英社)、『神秘』(毎日新聞社)、最新刊は『愛なんて嘘』(新潮社)

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